意見陳述書

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8月5日に行われた口頭弁論にて、原告が行った意見陳述を以下に公開します。
(公開にあたって個人情報保護など一部修正を行っておりますが、ほぼ原文のまま)



平成20年(ワ)第16322号 損害賠償請求事件
原 告  ●●●●ほか108名
被 告  富士スピードウェイ株式会社

意 見 陳 述 書
      平成20年8月5日
東京地方裁判所民事第49部 御中
                     原 告  A

1 (訴訟に至った経緯)

  被告が2007年9月に運営した本件F1グランプリは,本来,楽しい思い出となるイベントとなるはずでした。F1と言えば,オリンピックやサッカーワール ドカップと肩を並べる,世界的なスポーツイベントであり,国内で年に一度の開催を心待ちにしているファンが数多くいます。そのお祭りが,このような集団訴 訟に発展してしまったことは大変残念です。しかし,訴訟という手段を取らざるを得ないほど,被告のイベント運営は看過できないほど酷いものでした。この場 をお借りして,被告の運営の杜撰さ,そしてそれによって私が受けた被害について述べさせていただきます。
 
2 (チケット&ライドシステムの運行計画の杜撰さ)

まず問題だったのは,チケット&ライドシステムの運行計画の杜撰さです。被告は,観客のレース場へのアクセスをシャトルバスのみに限定しましたが,とても事前にしっかりと計画が練られたものとは思えませんでした。
レース場周辺の道路においては,シャトルバス同士の合流やすれ違いに大変時間がかかり,大渋滞していました。
私 の体験を一例にお話しますと,9月29日の予選の日の帰りのバスで既に大渋滞に巻き込まれ,バス待ちで4時間,バスに乗車してからも2時間程度かけてよう やく駐車場にたどり着けました。この経験から,翌朝は早朝からサーキットに向かうことにして,朝5時に駐車場を出発しました。朝一番のバスだったにもかか わらず,すでにサーキット周辺では渋滞が発生し始めていました。
観客席についたあと,私がゲート付近に目をやると,レースがスタートしたにも関わらず,ゲートからサーキットへと入場してくる人々を数千人規模で見ることが出来ました。
9月30日の帰りは,またしてもサーキットの駐車場で4時間待たされ,シャトルバスに乗ることができたのは,21時です。しかし,私がバスに乗ったときにも,バスを待っている人の列は延々と続いていましたから,最後にバスに乗れた人が何時になったかは分かりません。
結 局,私は,16時に席を立ったにもかかわらず,帰宅できたのは翌日の午前1時でしたので,家に帰ると精も根も尽きてしまい,翌日は体調を崩し,一日寝込み ました。被告の事前の案内によれば,富士スピードウェイから山北の駐車場まで,バスの所要時間は45分程度と告知されていました。しかし,私の場合,実際 には待ち時間を含めて6時間もかかっています。
観客は,どこまで想定して参加しないといけないのでしょうか?事前に告知されていたシャトルバスの運行間隔や目的地までの所要時間は,どのような検証と計算によって算出されたのでしょうか?あまりにも杜撰な計画だったと思います。

3 (バス乗り場会場整理・誘導の杜撰さ)

 バス運行の運営の酷さと同様に,激しい苦痛の原因となったのが,帰りのバス乗り場における会場整理や誘導の杜撰さです。
  レースが終わり,私がシャトルバス駐車場に行くと,すでに何万人という人で埋め尽くされていました。バス待ちの列は,行き先ごとにあるはずなのですが,列 の先頭は遥か彼方にあるし,列の最後尾がどこなのかも明確に示されておらず,自分のバス乗り場がどこなのかを探す手がかりがありませんでした。
結局,私は,人込みをかき分けながら,手当たり次第,列に並んでいる人々に行き先を聞き続け,やっとの思いで自分の並ぶべき列を見つけだすことができました。しかし,列に並んでいても,この列が本当に自分が乗車しようとしているバスの列なのか,不安でいっぱいでした。
列 の最後尾に係員をおいて誘導することや案内板を配置することなど,イベントでの観客誘導・整理において初歩的なことだと思います。のべ28万人が現地を訪 れるF1という世界的イベントの運営でありながら,そのような初歩的なことすら行っていないということは,被告の計画の杜撰さを示すものだと思います。

4 (トイレについて)

  トイレもひどいものでした。絶対数が足りていませんでした。遠目で見ただけでも長蛇の列ができていました。これでは,トイレに行って帰ってきて1時間以上 かかることは,容易に想像できました。トイレに行ったら,人混みと暗闇が相まって,列に戻ってこられないだろうと考え,私はずっとトイレを我慢しているこ とにしました。
 しばらく並んでいたところ,後ろの方から女性の声が聞こえてきました。「汚物が溢れていてトイレが使いない」。その女性は連れの 男性と2人で観戦に来ていたようで,男性は「列を抜けるともう一度並び直さなければならないので我慢して」と言っておりました。しかし1時間近く経っても 先頭は全く近づいてきません。女性はすすり泣きながら男性に「なんとかして・・・」と訴え続けておりました。するとその男女の近くに並んでいたと思われる 方が,「ここの位置は確保しておくから行ってきなさい。これは僕の携帯電話番号」と声をかけられていました。一度列を離れると,暗闇の中同じ列に戻るのは 容易ではないことから,この方は親切心でご自分の携帯電話番号を教えられたのだと思います。そしてその男女は暗闇の中草むらの中へ消えて行きました。それ から暫くして私も草むらに用を足しに行ったところ,周囲を傘で囲まれた女性の方がいたのを目撃しました。
 このような光景が方々で目撃されていた のです。男性はある程度我慢できる面もありますが,女性にとっては屈辱的だったのではないでしょうか。また,屋外で用を足さないまでも,非常につらい思い をしながらバスを待ち,またバスの中でも我慢し続けた方々も多数おられ,その方々の苦痛は図り知れません。

5 (状況説明の欠如)

バ スを待っている間,日はどんどん暮れていき,霧雨が降る中気温も相当下がっていきました。照明設備は,バスの停車所付近に数台設置されていただけで,私た ちが並んでいた列の周囲は真っ暗でした。また,場内アナウンスはほとんどありませんでした。自分たちがどのような状況に置かれているのか,あと何時間待て ばバスに乗れるのか,といったことを把握する手段がなかったのです。
係員と思われる人々はあまりおらず,私たちが説明を求めても「わかりません」 と冷たい反応がほとんどでした。大半はアルバイトの方々であったようで,彼らも状況がわからなかったのかもしれません。その一方で,責任者らしき人間は全 く見かけませんでした。私たちの質問に誰一人として納得のいく説明をしてくれた人はいませんでした。
被告によれば,もともと5分から30分間隔で バスは運行されると告知されていたのに,いったい自分たちはいつまで並ばなければならないのだろう?そもそも今日帰ることができるのだろうか?まったく見 当がつかないまま,ただただ自分たちは,いつ来るとも分からないシャトルバスを,不安なままじっと待つしかなかったのです。私たちは,シャトルバス以外の 方法で会場から出ることは許されておらず,富士山の麓のサーキットに閉じこめられていたのですから。

6 (設備の不足・早期閉鎖)

 数万人が集まるバス乗り場であるにもかかわらず,食料を提供する施設が全くありませんでした。私たちは,寒さに耐え,並んでいる列から離れることが許されない状況の中で,さらに空腹とも戦わなければなりませんでした。
また,信じられないことですが,レース場の救護施設は,定時と思われる夕方6時過ぎに閉鎖されました。当然のことですが,その時間には,まだ数万人が雨の中,バス乗り場でシャトルバスの到着を待って並んでいました。
世界的な規模のイベントを運営する上で,このような状況の中待っている人々の気持ちや辛さが分からないような四角四面な運営で良いのでしょうか?
上述のトイレと合わせ,人間としての基本的な尊厳を奪った被告の責任は,相応の追及をされるべきと考えます。

7 (その他)

  これら以外にも,被告の杜撰な計画や運用体制によって受けた苦痛は多々あり,枚挙に暇がありません。被告は,1万円という高額な駐車料金を徴収しているに もかかわらず,ぬかるみで車がスタックするような状況であったり,同様に,5万円と高額な代金を徴収されたキャンプ場を確保したにもかかわらず,バス移動 に長時間かかったことによりキャンプそのものが全くできなかったことなど,他にもまだあります。すべてをこの場でお伝えすることができず,口惜しいです。

8 (総括)

 最初に述べましたとおり,F1グランプリとは,オリンピックやサッカーワールドカップに勝るとも劣らない,世界規模のスポーツイベントです。    言うまでもなく,このためだけに日本を訪れる外国人の方々も多数いらっしゃいます。
  奇しくも今,北京でオリンピックが開催されようとしています。国をあげてもてなそうとさまざまな努力をしています。F1グランプリの開催にも,国家こそ関 わっていないものの,同等のおもてなしの精神が求められるはずです。被告の昨年の運営は,「頑張ったけどちょっと足りなかったね」という程度ではありませ んでした。イベント運営の素人から見ても,改善の余地,事前準備の余地が多々あったと言い切れるほど,穴だらけの運営であったと言わざるをえません。ここ まで述べさせていただいたとおり,圧倒的に話にならない運営でした。
 今後の日本のモータースポーツの発展,および,F1グランプリを通じて日本 訪問を楽しみにしている外国の方々のためにも,あのようなイベント運営は今後二度とあってはならないと思います。そのために,昨年の運営の責任はきちんと 明確にすべきであり,その責任はこの訴訟を通じてこそ明らかにできると考えます。
 どうか,昨年の被告の運営が教訓となり,皆が幸せになれるイベント運営が今後行われるようなご判断をお願いいたします。
 以上です。ありがとうございました。

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コメント(3)

今更ネットサーフィンでこのニュースを知って
色々たまに読んで絶句しました。。

トヨタ最悪ですね。。
フィギュアスケートが好きなので、安藤出すとか・・・
またトヨタマネーかよ…とか日頃いらいらしてはいたものの
本命が海外選手なので見ないようにする自己防衛しかしておらず

ちゃんとトヨタはまずいと認識しました…
何故鈴鹿から…、、、

鈴鹿に戻るといいですね。


自分も長年野外ライブに行っていたんですが
そのアーティストは1からステージ組んで野原でらいぶなんかもしてましたが・・・

お客を大事にする精神には定評があって、
つまりリサーチと研究と積み重ねができてて。
当然なんだけど当然のことはやれば出来ますよ。
10万人だって収容できた。。。

こちらで問題のバスもがんばってたし(夜行で東名阪から送ってくれました)

興業の素人が運営したとしか思えないので
叩くべき所はたくさんあると思いました。

野外で雨とか、辛さは一応判るので観戦にいってそれじゃ、、、と絶句と悲しさと怒りというか…

マジでお疲れ様でした。


普通に、許されない事です。
色んな面で、人としてお客の事を考えて運営すれば
やれば出来た事をやっていない。

ネットの書きこみつぶしや公にならないようにする対策の巧みさもせこくていやらしいですね。

今、もう1年経って知ってしまい…
お疲れ様でした、トヨタムカつく、、負けないで!!!

としか言えないんですが


事実を知れてよかったです


裁判がんばってください。


応援メッセのつもりで送ります。


長期戦になるでしょうが・・・相手のだらだら攻撃に負けないで!!!

コメントありがとうございます。

システムの不具合で正常に表示されておりませんでした。裁判戦は長期に渡りますがこれからも頑張っていきます。どうぞよろしくお願いします。

F1観戦は初めてですか?
仕方ないと思いますよ!

F1観に行ってるんだからそれぐらい覚悟していかないと、僕は毎年覚悟していってますよ!

それぐらいで寝込むようなら家でTV観戦したらいいじゃん!

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このブログ記事について

このページは、事務局が2008年8月 8日 14:40に書いたブログ記事です。

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